【Gazette】No.81

硬い葛の枝から緑の芽が吹き出して、もう弥生3月はすぐそこです。
前回と前々回、国語学習の大切さについて、私なりに書かせていただきました。“母国語が廃れると、その国の文化もまた国力も廃れる。”と云う事が言われます。それは、そのまま私たち一人一人にも当てはまるように思われます。日本語を基盤にするもよし、日本語と英語を基盤にするもよし、そこから学ぶ言語がその人にとっての第二外国語と云うことになりましょう。

さて今回は、英語のリスニングについて書かせていただきます。
日々のレッスンで大切にしていることは、ナチュラルスピードです。ここで私が申しますナチュラルスピードとは、英語が日常的に使われる際のスピードのことです。これが聞き取れるようになって初めて、私たちも英語でコミュニケーションをとったり仕事をしたりする事が容易になる、と実感しているためです。
また、申し上げるまでもありませんが、音読をなさる際、音声のみが空回りすることなく、意味をしっかり把握していることが大切であると思います。そのためコアでは、小学校低学年より物語を丁寧に日本語訳いたしております。

ナチュラルスピードの音読の習得プロセスにつきましては、次回お話しさせていただきましょう。小中高どの生徒さんも、テンポのあるスピーディーな音読を楽しんでおられる様です。例えば、私で25秒かかるものを18秒でなさったり、イントネーションやストレスも 私の指導がなくても CD から直接習得なさったりと、毎週レッスンごとにお一人お一人の成長ぶりに感動いたします。
それは何よりも教室にいらしていない6日間のご家庭での並々ならぬ協力のおかげであると感謝いたしております。

【Gazette】No.80

さて前回は、読書が国語力を養成するためには大切であろう、というお話をさせていただきました。
 言葉のインプットが読書であるならば、アウトプットは作文です。話し合うこともアウトプットには違いありませんが、ここでは作文について書かせていただきます。 何かを考える時、私たちは言葉を使います。言葉の数が多ければ多いほど、より深くより細やかに考えることができます。そして、さあ作文を書こうという時には、それまでに仕込んでいた言葉の数々を総動員し、選び抜き、より効果的な構成も考えたりしながら、先へ先へと書き進めます。
 すると、そのうち素敵なことが起こります。それは思いつきです。予想だにしなかった煌めくようなアイデアが、突然浮かんできたりします。私達は小躍りしながら、作文の展開していく様を楽しむことができます。これはおそらく、99パーセントの努力と1%のインスピレーションに似た感覚ではないでしょうか。またそれは、言葉をツールにして心の世界を探検していくことのようにも思われます。
 そうこうして作文を仕上げた時には、もう一人の自分が現れて、それまでの自分を見ているような気になったりもします。これは一歩前進した出来たての自分でしょうね。
 言葉を毛糸に変えれば編み物。食材に変えればお料理。工夫し、楽しみを見つける天才になれば、国語も編み物もお料理も得意になるはずですね。
 只今、小学生の国語教室では、教科書に代えて音読テキストの書写を始めました。漢文あり古文あり名作あり詩歌ありで、大変有り難い勉強をさせていただいております。書写も実は、じっくりと味わう読書!と理解することもできますね。
 家で過ごす時間が増える昨今です。どうぞ皆様、おひとりおひとり、工夫を凝らし、楽しくポジティブに過ごされすよう、有意義な時間を作り出してください。読書に書写に励み、国語力を付けてください。そしてそれは、英語のデキる人になるための王道かも知れません。語学学習はコア英語と国語教室にお任せください。