誰も教えてくれない
私立中学 英語教育の実態
「ゆとり教育」でカリキュラムが減った公立中学よりもよさそう…と、一層高まる私立志向。でも、実際に入ってみると、本当に子供にとっていいのだろうか?と思える学校も多いようです。
①「プログレスやトレジャーを使用しているので英語力がつく」の疑問
文部科学省検定の中学教科書と比べてみると、プログレスやトレジャーの英語量はざっと10倍です。中1で初めて英語を勉強する生徒は、一般動詞とbe動詞の区別も当然つかないのに、ゆっくり基礎を身に付ける暇もなく、猛スピードで進むので、1-2回授業を休むとすぐわからなくなってしまいます。実はプログレス採用校でも、現場の先生の多くはこの教科書の扱いに困っているのです。学校側は宣伝にプログレスを採用しているだけ。結果、一部のできる生徒のみを対象に、生徒の半分以上が中1から「英語がわからない」となる、という弊害を生んでいます。
②中2で中3の教科書を終了する先取りカリキュラムの盲点
基礎からじっくり理解しながら進みたいところ、進度が速いので一握りの生徒のみがついていける授業になっています。中3になって塾に駆け込んでも、かなりさかのぼって勉強する必要がありますので、しばらくは学校の成績アップは待って基礎作りに専念、という事態です。生徒はよく理解していないまま、とにかく試験範囲を丸暗記して定期テストにのぞむ、という不毛な苦痛の勉強を続けていくことになります。
③英会話中心カリキュラムの落とし穴
会話さえやれば英語が話せるようになるというのは幻想です。「うちの学校では、ろくに文法もやらずに、ハードな長文を読ませたり、英語で討論させたりします。そんな授業についていけたのも、この塾のおかげです」とは、実態をよく表したコア生徒の言葉です。ちなみにこの生徒は中1からコアに通い、高1で英検®2級に合格、模擬試験でも必ず偏差値70をとってきた生徒です。そんな生徒がこう評するとは、生徒の実態とはかけ離れた授業が行われている証拠でしょう。