【Gazette】No.77

皆様こんにちは。
ここのところ、小学生の国語教室では、作文の時間を少し余分に取っております。テーマは日常の出来事から入り、様々に展開してまいりますが、基本、今一番書きたい事から書き始めます。熱が入って来た頃に時間切れになってしまい、
「続きは来週にしましょう。」
「えー!もうちょっと書きたいです。」
「寝かせておいてください。」となります。
一週間そのテーマを麹のように寝かせておけば、更に旨味のある文が書けます。また時には、私の方からお題を出したり、条件付きの作文をお願いしたり、問題意識を持ってもらいたいテーマについて語りかけたりもいたします。
彼らは作文が好きです。「書かせて欲しいです。」と言ってくれるほどです。頭の中のあれこれ、ぼんやりとした不安感や恐れ、渦巻く感情などを言葉にし、明るみに出すことによって、それらを客観的に捉えたり、解決したり、納得したり、また反省したりして、満ち足りた心持ちになるようです。
ところで、文を書く時には、筋道を考えます。人にわかりやすく話す力、説得する力も、作文は養ってくれます。また、他の方が書いた文章を読む時には、書き手は何を伝えたいのか、そしてそれをどんな筋道で書き進めているのか、ということに意識を向けるようになり、文章の構成についても注目し、読む力もついてきます。
このように、作文は話す、読む、書く、コミュニケーション力をアップしてくれます。また、日々の出来事を自分の中に位置づけ、肥やしにし、時には清涼飲料水のように爽やかな気分にもしてくれます。
そして、このようにして、母国語で自分の考えをまとめる力をつければ、英語のスピーキングやライティングもよりスムーズに進むはずですね。先ずは中身です。そして、コミュニケーションのツールとしての英語力養成には、何りも音読が一番です。 只今、LINE のボイスメッセージを使って、生徒さんに日々、スラッシュリーディング、パラレルリーディング(スクリプトを見てCDと一緒に音読)シャドーイング(スクリプトなしでCDに合わせて音読)などを送っていただいております。全員の方一度にはできませんので、6、7人ずつの生徒さんに2週間ぐらい続けて送っていただいております。皆さんお一人残らず、確実に音読が上手になっておられます。ネイティブ並みの方もおられます。ポンとスイッチを入れた瞬間、 CD がかかっているのかな、と思う時さえあります。
こうして培われた力は、リスニング力に直結いたします。今春から始まる共通テスト、英検、その他の英語の検定試験のリスニングのレベルも上がってきている様です。ここで威力を発揮していただこうと、頑張っております。また結果として、家庭学習の量も自然と増えてきておられるようです。
1日も早く、学校の成績に、各種検定取得に、また、大学、高校入試に、反映されることを願い、私ども教える者も学ぶ者も、一丸となって音読に力を入れ、リスニング力強化を図っております。ご家庭のご父兄の、またご兄弟姉妹の応援も、大変ありがたく感謝いたしております。