【Gazette】No.88

言語を学ぶ上で(母国語を含め)、音読の大切さについては皆様も十分にご承知の事と存じますが、今日はその効用といったことについて書かせて頂きます。
 生の音声には抑揚、うねり、強弱、音の伸び、くっつき、止まり、声色など情報がとても多く、聞くことで文の構造が容易につかめます。同時に、キーワードや筆者の主張がわかりやすく、単語や熟語をすぐに使える形で、そっくり身に着けることができます。様々なセンテンスや、言い回しのストックが増える結果、作文、スピーキング、プレゼンに大いに役立ちます。
 そうなるためには、パラレルリーディング、シャドーイング、更には暗唱ができるまで、音読を繰り返すことが必要です。もちろん、単語と文の意味が同時に頭に浮かんでくることが前提となります。
 一番よく使う教材といえば、やはり学校の教科書です。どの教科書も大変よくできていますし、何よりも、学校でじっくりと時間をかけて学習します。そしてQR コードや CD が必ず付いていますので、それを大いに利用し、10回でも20回でも30回でも、覚えるまで音読することです。そんなに時間が取れない、という方もおられますが、スキマ時間を活用すれば可能です。
英語をツールとするまでにはそれなりの努力が必要ですが、情報量の多い音声を利用することで効率よく身に着けることが可能です。
 中学までの英語が身に付いていれば、意味のわからない単語があったとしても、大学入試共通テストの長文は読めます。夏休みににはチャレンジしていただきましょう。
 ところで、スピーチやプレゼンができるには、人間力、と申しますか国語力がものを言います。身の回りで起こる事に関心を持ち、世界に目を向けることです。そういった事柄から自分が被る影響、またそれに対して自分が起こせるアクションを、自分の頭で判断し、考える習慣をつけなければなりません。そこから初めて、自分の意見や主張が出てきます。その教材として、夏休みには、TEDの学習も計画しております。コアを通過することで、将来のあなたに役立つ英語を、身につけてください。その方向に舵を切って下さい。あなた方生徒さん、お一人お一人の活躍を期待しつつ、日々指導にあたらせていただいております。

世界会議にて
今年の1月ドバイでの世界会議に出席した卒業生です