【Gazette】No.80

さて前回は、読書が国語力を養成するためには大切であろう、というお話をさせていただきました。
 言葉のインプットが読書であるならば、アウトプットは作文です。話し合うこともアウトプットには違いありませんが、ここでは作文について書かせていただきます。 何かを考える時、私たちは言葉を使います。言葉の数が多ければ多いほど、より深くより細やかに考えることができます。そして、さあ作文を書こうという時には、それまでに仕込んでいた言葉の数々を総動員し、選び抜き、より効果的な構成も考えたりしながら、先へ先へと書き進めます。
 すると、そのうち素敵なことが起こります。それは思いつきです。予想だにしなかった煌めくようなアイデアが、突然浮かんできたりします。私達は小躍りしながら、作文の展開していく様を楽しむことができます。これはおそらく、99パーセントの努力と1%のインスピレーションに似た感覚ではないでしょうか。またそれは、言葉をツールにして心の世界を探検していくことのようにも思われます。
 そうこうして作文を仕上げた時には、もう一人の自分が現れて、それまでの自分を見ているような気になったりもします。これは一歩前進した出来たての自分でしょうね。
 言葉を毛糸に変えれば編み物。食材に変えればお料理。工夫し、楽しみを見つける天才になれば、国語も編み物もお料理も得意になるはずですね。
 只今、小学生の国語教室では、教科書に代えて音読テキストの書写を始めました。漢文あり古文あり名作あり詩歌ありで、大変有り難い勉強をさせていただいております。書写も実は、じっくりと味わう読書!と理解することもできますね。
 家で過ごす時間が増える昨今です。どうぞ皆様、おひとりおひとり、工夫を凝らし、楽しくポジティブに過ごされすよう、有意義な時間を作り出してください。読書に書写に励み、国語力を付けてください。そしてそれは、英語のデキる人になるための王道かも知れません。語学学習はコア英語と国語教室にお任せください。

投稿日: